
作:絵:早川純子
缶から、ひょっこり顔を出していますね。
ここに住む、ねずみのヒックリーとカエルーです。
缶を家にしてしまうなんて、
なんとも大胆で、おもしろい発想。
缶の形を活かした、転がして住む
という突拍子もない家に興味津々です。
でも缶は缶。
置いてあれば誰かが拾ったり
コロコロ転がったりというハプニングも…。
この作品のおもしろいところが、
最終ページに、実際に家をつくれるよう
ペーパークラフトが用意されているということ。
絵本の内容を、実際に
この目で見る事もできるんです!
ヒックリーとカエルーのおうちを、
覗いてみませんか?

作:絵;加古里子
シンプルな絵が印象的な作品。
普段は、あたり前のように使っている家。
でも意外と、便利に使えるよう
たくさんの工夫が詰まっているんです。
この作品では、そんな
家についてふかーく掘り下げていきます。
昔と今の家でも、
ずいぶんと作りは変わっていますよね。
理由があって、時代ごとに変わってきた家。
家に感謝したくなる、
そんな面白い作品です。

作:絵:青山邦彦
なぜでしょう、たくさんの部屋があると
それだけでワクワクしてしまいます。
なんともシンプルな題名ですが、
すぐにひきこまれてしまいます。
作者の邦彦さんは、元建築士の方。
この作品も、だんだんとできあがっていく
細かな部屋の絵がとっても魅力的!
細かいタッチの絵は、ゆっくり眺めたり
何度も往復して違いを楽しんだりと
じっくり絵本へ向き合うのには
うってつけです。
自分なら、
こんな部屋にしたいなぁなんて
想像も膨らみます。

作:坂本裕二 絵:林田秀一
死について、あらためて考えさせられる作品。
恐怖、悲しみ、人間にとって死は永遠のテーマです。
想像力があるからこそ、
余計に死を身近に感じてしまう
私たち人間は、そんな矛盾の中生きています。
子どもだって同じ。
『死ぬとどこへいくの?』
『死ぬとなんで会えなくなるの?』
なぜなんでしょう?大人になっても
きちんと答えてやれません。
この作品に出てくる怪物、ウーギークックは
病院の地下ボイラー室で、
子どもの魂を食べています。
そんな噂がささやかれる中、
ひとり、またひとりと子どもがいなくなります。
主人公るるは、そんなウーギークックに会いに行き
やめるように説得します。
るるとウーギークックのやりとりは
死について疑問を持ちはじめた
子どもとのやりとりを思わせます。
たしかにあるけれど、誰も知らない。
ウーギークックは、死への恐怖や不安
そんな気持ちを具現化した生き物なんでしょうか。

作:絵:ささきまゆ
かわいらしい表紙の作品、でも
すでにこの絵にもメッセージが込められています。
イーヨは優しくお人よし、
なんでも『いいよ』と返事してしまいます。
かたやヤーヨは慎重で少しいじわる、
『やあよ』と断ってばかり。
正反対の二人の繰り広げるストーリー
のんびりとした内容には、
とっても大切なメッセージが隠れています。
あなたは、イーヨでしょうか?それともヤーヨ?
自分の性格を見直すきっかけにもなる
とっても奥の深い作品です。

作:アーネスト・スモール
絵:ブレア・レント
ロシアの民話、バーバヤガーの家です。
バーバ・ヤガーは
悪い子を鍋でぐつぐつ煮て食べてしまう
かなり怖い存在。
『悪い子は、バーバヤガーに連れて行かれますよ』
なんてしつけがあるほどで、
日本でいうクチさけ女みたいな位置づけですね。
そんなバーバ・ヤガーですが、
実は良い子は食べたりしないのです。
むしろ、『私は良い子よ』と言えば
それを信じてしまうほど。
怖い存在なのは間違いないのですが、
なんだかんだ良い子や素直な子には
親切にしてしまうおかしな魔女。
みなさんも、バーバ・ヤガーに連れて行かれないよう
良い子にして下さいね!

作:絵:イグリー・ドーレア
エドガー・ドーレア
夫婦で作品を作られています、
仲がいいんですね!
この本は、ものがたりとありますが
トロールの図鑑ですね。
みなさんトロールって知っています?
日本人にはあまりなじみがないですね、
妖怪でいうところの
○○入道という怪物に似ています。
(代表的なのが大入道、輪入道など)
トロールにも種類があり、
住んでいる地域から姿かたちまで
その生態を細かに説明してくれます。
ちょっと怖いけど気になる
トロールの世界を覗いてみませんか?